フォーラム Q&A by Kinley @Gamescom 2018

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本スレッドの内容は…
8/21から開催されていたGamescomを訪れたフォーラムメンバーが、直接開発陣にぶつけたQ&Aセッションを翻訳したものです。
Gamescomを訪れたのはかつて英語版のモデレーターを務めていたこともあるKinleyというメンバーで、事前にフォーラムで他のメンバーから質問を募り、それを中心にQ&Aとして後日まとめてくれました。フォーラムメンバーからの質問ということで、結構かゆい所をつっついているものが多いです。凄く良いQ&Aなので訳してみました。
ソースはこちら:Calling for your questions! Gamescom 2018 Edition
謝意:All contents in this thread are credited to @Kinley. Thank you!

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  1. 本作のプレイヤースキル/スタッツはどのような仕組みで成り立っているのですか?
    例えばガンスキルはどのようにシューター部分に影響を及ぼすのか、主人公Vのスタッツはキャラクターのアクティビティにどう影響するのかなど、RNGチェックみたいな要素があるのか、それとも明確に必要スキルレベルを求められるようなものなのかどちらでしょう?
    • Philipp Weber:
      プレイヤープログレッションに関して私たちは多種多様なアプローチを取っています。
      例えば経験値をためレベルアップし、獲得したポイントでスタッツに割り振っていく、といったクラシカルなプレイヤー属性(attributes)もあります。これらの属性はプレイヤーがどのサイバーウェアを使用しているかによって変化することもありますし、そもそもサイバーウェア自体がプレイヤーに多くの変化をもたらすものでもあります(例えばマンティスブレイドなら新規のアビリティを獲得できます)。
      訳注:attributesのことをここでは「属性」と直訳しましたが、要するにこれはSTRやREFなどのプレイヤースタッツのことです(参考

      他にも「street cred」というものもあり、これは(サイドクエストなどの)様々なアクティビティをこなすことによって得られます。デモを例にあげると、「デクスター・デショーン」というフィクサーがいたと思いますが、彼との契約をこなせばstreet credが獲得できます。(street credを積み重ねることで)プレイヤーの名前が人々に知られていき、よりハイクラスな(より危険な仕事を流してくれる)フィクサーをアンロックできるようになるのです。これは街中にいる商人などにも当てはまります。
    • Kyle Rowley:
      全体的なプレイヤープログレッションは今もまだ開発途中ですが、現段階(回答時:8/28)の主人公Vは、属性とスキルを持ち、各スキルはロングガン、ショートガン、ハッキング、エンジニアリングなどで構成されています。スキルはそれぞれレベルを持ち、例えばロングガンを使えば使うほどレベルが上がっていくといった仕様です。また各スキルはプレイヤー属性とも関係があり、例えば特定のスキルの獲得には特定の属性レベルが必要とされます。スキルは武器のハンドリングにも影響を与え、例えばロングガンのスキルが高ければ高いほどライフルのハンドリングも向上します。もちろんこれに加えて武器モジュールやアタッチメントでもハンドリングの向上は図れます。ハッキングやエンジニアリングに関してはインゲームのスキルチェックを導入したいなと考えていて、デモでもご紹介したようにデバイスをオーバーライドするためには一定のエンジニアリングスキルが求められる、といった感じです。

      他にもデモプレイではプレイヤーがNPCを介してネットワークにアクセスする場面(breaching a network)があったと思います。プレイヤーはNPCやアクセスポイントにプラグインすることで、ネットワーク内のシステムに侵入することができるのですが、これらのアクションはプレイヤーのハッキングスキル次第ということになるでしょう。あなたが凄腕のネットランナーなら、特定のNPCにプラグインして関連するネットワークへ侵入することも可能です。
  2. スマートガンの仕様について教えてください。自キャラクターのシューティングスキルやそれに関するスタッツ/アビリティが影響することはあるのですか?
    単に戦闘をシンプルにするためのオートヒットなのか、それとももっとRPGっぽい要素(例えば着弾率がスキルやレンジといった多くの要素で決まってくるのか)が含まれるのですか?
    • Philipp Weber:
      これに関しては現在も調整中なんですが、全体的なアイデアとしてはトレードオフなものになると考えています。つまりダメージを重点におくならば(スマートエイムな武器に比べて)エイムが犠牲になるといった具合に。

      一言でいうなら、私たちはとにかくフルなRPG体験をお届けしたいわけで、シューター部分に関してはそれに見合ったものに仕上げたいということです。
    • Kyle Rowley:
      まず実際にスマートガンを使用するためには、プレイヤーと武器を繋ぐ特定のコネクション;つまりターゲッティングシステムを可能にするサイバーウェアをアンロックする必要があります(これによって複数の敵がハイライトされ、トリガーを引くと弾が自動追尾するようになる)。プレイヤーのスキルがこのスマートウェポンテクノロジーに影響を及ぼすということはありません。全て武器の性能によって決まります。ターゲッティングシステムそのものはプレイヤーの光学系オーギュメント(注:デモでいうKiroshi系のやつ)によるもので、自動追尾もこれが可能にしていますが、トラッキングの精度は完全に武器によるものです(プレイヤースキルは関与していない)。

      これらの武器の仕様についてはまだ開発段階なので今後変更される可能性はもちろんあります。なお今のところピストルやショットガン、ライフルなどの武器がありますが、これらの武器は自由にカスタマイズできます。武器の多くが(その武器をどう取り扱うか;テック系/スマート系/パワー系を決める)モジュールに対応しており、例えばテック系ピストルを入手したとしてもモジュールを入れ替えてパワー系/スマート系ピストルに改造することも可能です。プレイヤーがどのモジュール(レアリティも存在します)を選択するかでゲームプレイメカニクスも変わってくることでしょう。

      ちなみにデモプレイではCorporateの1人がスマートライフルを持っていましたが、この武器は機動性では劣るものの威力はピカイチなので、特定の場面では大いに活躍してくれますよ。
  3. EmpathyやAttractivenessといった(原作TPRG版にはあった)プレイヤースタッツはカットされているようですね。
    これらにとって代わる別のメカニクス;例えば別のソーシャルスタッツやスキルみたいなのはあるのでしょうか?
    • Philipp Weber:
      実際のところ何がカットされているのかいないのか私もよく分かりません。なぜなら(まだ開発途上なので)まだまだ変化を加えるべき箇所はありますし、スキルリストだってまだ確定ではありません。ですから私たちが「このスキルはどうしても要る!」となれば今後追加されるでしょう。現時点では何が(原作から)カットされたかといった話は時期尚早ですね。
  4. 本作のナイトシティにはどれぐらいプレイヤーがインタラクトできる要素がありますか?またそれがどれぐらいゲームプレイに影響を与えますか?
    • Kyle Rowley:
      あくまで現ビルドでの話になりますが、クエストラインに関してはクリティカルパスが存在します。本作はRPGなのでこれは当然のことなのですが、プレイヤーがどのスキルをピックアップし、どの段階でどのレベルに達しているのか、といった部分を私たちが知ることはできません。そのためクエストデザインの観点からメインパスを設け、プレイヤーが(どの時点で)どのスキルを有しているか(開発側が)把握できるように、例えば特定のサイバーウェアを調達するためにリパードクのもとに赴くよう(ある意味)ストーリーでプレイヤーを誘導するような作りになっています。その後オプショナルなサイドクエストだったり、特定のスキルが獲得できるようなショートカットを盛り込んでいくことになります。特定のスキルチェックを必要とするロケーションでない限り、プレイヤーはその時の自キャラのスキルレベルに応じて好きなようにプレイすることができるでしょう。
  5. ダブルジャンプを持つに相応しいクラスは何でしょう?
    訳注:英語版フォーラムにはダブルジャンプについて議論しているスレッドがあります(こちら
    • Philipp Weber:
      ソロなんか合うと思います。ビッグガンを持たせたタンクみたいなソロは強いでしょうね。もしくは「Ghost in the Shell (攻殻機動隊)」のようなキャラクターにすることもできますし、サイバーニンジャみたいなスキルだってありますよ。
  6. スキルツリーはどんな感じになるのか、話してもらえますか?
    • Philipp Weber:
      スキルツリーが実際にどのような様相になるかは現在も開発途中ですが、現時点では3つのディレクションを持つものになっていて(ソロ、ネットランナー、テッキーの3つ)、ウィッチャー に比べるとスキルの多様性とそれに伴う自由度も上がっています。ウィッチャー3では全てのスキルが「ウィッチャーを生業とするゲラルト」のために用意されたものである必要がありましたが、(こうした制限がなくなった本作では)自由度の拡大に伴いクエストの解法もより多様になると思います。
  7. ランダムAIな(街中で行き交う)通行人とのインタラクティブ性はどんな感じですか?殺したりぶつかったりする以外にも何かありますか?
    • Philipp Weber:
      そうですねウィッチャーと同じように、通行人はプレイヤーにぶつかってきますし何か言ってくるでしょう。彼らは昼夜のサイクルや天候の変化にもリアクションを起こします。あなたが街中でもし銃をぶっ放したら、多くのNPCはビビって逃げてしまうでしょうし、それがどこかのギャングの一員なら別のリアクションになるかもしれません。
  8. プレイヤーがNPCを全員殺してしまうことは可能ですか?(メインストーリーに関わってこない)NPCでも無理ですか?
    • Philipp Weber:
      無理ですね。私たちは良質の物語をみなさんにお届けしたいですし、私たちが考える物語というのはとてもキャラクタードリブンなものです。ですからストーリー上必要不可欠なNPCもいるわけです。
  9. 一度にどれぐらいの数のダイアログオプションが表示されるのでしょう?
    またプレイヤーのスタッツやスキルによってこれらのオプションに影響が出るということはありますか?
    • Philipp Weber:
      私たちが持つダイナミックなダイアログシステムに直結する話になりますね。つまりプレイヤーが自キャラをどのようにプレイするかによってダイアログは大きく変わってきます。例えば私があなたと話をしているとしましょう。あなたはそこでカメラを構えていて、私は撮られる側です。そして私がカメラの方を向くと別のダイアログオプションがポップアップします。私たちの会話もカメラに合わせ「今撮ってるの?」といった内容に変わり、その会話が収束すると今度はまた別のダイアログオプションが現れるといった具合です。

      私たちはこのように各クエストができるだけドラマティックな展開になるよう、ライターチームとシネマティックチームを中心に日夜研鑽しています。他の例をあげましょう。あなたはネットランナーで、それに関する知識も豊富です。通常なら新たにダイアログオプションが出現してもよい場面なのですが、私たちはそれをしませんでした。なぜならその方がより自然だと思ったからです。つまり私たちは最も相応しいタイミングでプレイヤーに適材適所なダイアログを提供したいと考えています。こうしたアイデアは今も研鑽を重ねている最中ですね(最終的にどうなるかはわからない)。
  10. 非殺傷の武器などはありますか?
    • Philipp Weber:
      いい質問ですね。もし本作にそういう武器があってもよいと(開発チームが)判断するなら答えはイエスです。クエストデザイナーとして申し上げますと、もしあなたが平和的に問題を解決しようと考えているのなら、私としてはプレイヤーに(戦闘を回避して)もったいないと思わせないような追加要素、例えば(平和的解決ルート限定の)会話シーンだとかそういう類いのものを何かしら加えたいですね。

      とはいえサイバーパンクは過酷な世界でもありますし、ゲーム内で戦闘の必要に迫られる場面は必ずあります。ノーキルでエンディングを迎えるということはおそらく不可能ですね。
  11. ゲーム開始後に再びキャラクリを行える機会はありますか?
    • Philipp Weber:
      それに関してはまだ決定していません。ただロア的な考えでいうなら、プレイヤーが再びキャラクリをするためにリパードクを訪れるようなことがあっても何ら問題はないと思います。
  12. 人間の見た目を損なわない程度の軽めのオーギュメントはありますか?
    • Philipp Weber:
      人間らしさという意味では本作にも原作2020にあったReal Skin (※)がありますよ。ただサイバーパンクの世界においてオーギュメントをためらうことはクールとはいえません。この世界の人間にとってサイバーウェアとはツールではなく、あくまでファッションの一部なのです。
      ※訳注. RealSkinnテクノロジー :サイバネティクスのインプラントを覆い隠すために開発された人工皮膚(参考

      もちろんオーギュメントを施していない人間もいます。例えばトレーラーに登場したタクシーの運転手などはシク教信者のような面持ちでした。宗教上サイバーウェアを必要としない人もいるのでしょう。
  13. クエストが失敗になったりすることはありますか?
    • Philipp Weber:
      ありますよ。ちなみに本作でゲームオーバーになるのは唯一プレイヤーが死んだ時だけです。失敗したクエストもストーリーの一部になるのです。結果を受け容れ先に進みましょう。
  14. ロマンス対象となるのは特定の相手ですか?それとも街中にいるランダムなキャラクターとそういう関係に持ち込めるのでしょうか?
    • Philipp Weber:
      ロマンスオプションはおそらくウィッチャー3のような感じになると思います。一夜限りの相手は別として、十分なバックストーリーを持つ魅力的なキャラクターを用意したいですね。
 
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