Q&Aまとめ by Shavod @ポーランドコミュニティミーティング

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以下のスレッド(*redditはこちら)、Q&A部分の全訳です。

翻訳元スレッド:Summary of the Polish Q&A with developers (during Polish Community Gathering 23.11.2019)
謝意:All contents below are credited to @Shavod. Thank you for sharing them as always!


・11月23日にワルシャワで開かれたポーランドコミュニティミーティングの様子↓:
*CDPRは地元ポーランドコミュニティを呼んだこの手のイベントをかなり以前から定期的に行っている


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ストーリー
  • ジョニーの言葉に従って、実際に「街に火をつける」ことができたりするかと問われ…もちろん!
  • サイバーパンク2077のメインストーリーはTW3より若干短いものになるかもしれないが、リプレイ性においてはそれをはるかに凌駕することになるだろう。ただしこれはあくまでメインストーリーとサイドクエストに限った話で、現時点では本作の全てのコンテンツをプレイするのにどれぐらいの時間を要するかはまだ計測していない。
  • 本作のアイテムルートについて。ルーティングの際にプレイヤーが得られるアイテム~有用なものとそうでないもの~このバランス調整に気を使った。そもそもなぜ無用のアイテムが存在するのか、理由としてはプレイヤーにとっては無用のものでも、NPCの中にはそれを有用と思うものがあるかもしれない。つまりゲーム内で手に入れるアイテムがプレイヤーにとって全て「有用」であるのは不自然。そのため(ナイトシティの住人の誰かが有用と思う)無用のアイテムが本作には存在する。開発陣としては、これら(プレイヤーにとっては)無用のアイテムを~たとえそれが単なるジャンク品だったとしても~ルート品の一つとして、また世界観を構築する一要素として、各所に配置している。
  • 本編クリア後もプレイ可能かどうかと問われ…これに関してはとてもクールな対処法を用意した。ただ詳細はここでは言えず、実際にプレイヤーの目で確認してほしい。みなさんにできるだけ長く本作を楽しんでもらいたいからね、とのこと。
  • ダイアログオプション表示中に会話の選択肢を選ばずに放ったらかしにしていると、相手によってはVに苛立って何かしらコメントを返してくることがある(例:デモに登場したロイスやダムダムのようなキャラクター)。場合によっては不慮の結果を招くこともある。
  • サイドクエストについて。TW3はサイドクエストの構造としてそのストーリーラインが基本的に1つだった(そこから別のラインに派生することはあっても、最終的には一本のストーリーラインに収束するような作りになっていた)。しかしサイバーパンク2077ではこれらのストーリーラインがより多くの派生を生み、またそれらの派生ラインがしばしば相互に関係し合うような作りになっている。つまり本作ではサイドクエストからさらに別のサイドクエストへと派生し、それが別のクエストやメインのストーリーラインに影響を及ぼすことがある。TW3よりも更に拡大したこれらのクエスト構造によって、プレイヤーが全く同じプレイスルーを体験するのは困難だろう。

ゲームプレイ
  • TW2のチャプター2()のように、プレイヤーの選択如何によっては特定のロケーションにアクセスできなくなるようなことはあるかという質問に対して…本作でプレイヤーの選択が「どのロケーションにアクセスできるか」に関係してくることはない。ただしその探索がどこまで進められるかはプレイヤーの選択による部分があるかもしれない。なお特定のストーリーラインでのみ有効なロケーションもいくつかある。
    • 【訳注】TW2のチャプター2ではプレイヤーの選択によってロッシュ編とイオヴァス編で二つのロケーションが用意されており、ロッシュ編を選ぶとイオヴァス編で行くロケーションに足を運ぶことはできない作りになっていた(逆も然り)
  • 車のカスタマイズについて。これに関しては要望としても我々の方に数多く寄せられているが、ファンのみなさんにはもう少し辛抱強く待ってほしい;(Shavod曰く)開発陣はこれに関して何かプランを立ててそうではあるが、現時点で具体的な回答をファンに提供できる段階には至っていないようだ、とのこと。
  • Vが所有できるアパートメント(*複数購入することはできない)はプレイヤーが選択したライフパスによって外観が異なり、時間の経過に伴って変化も見せる。またVの個性を表現できるような何らかのメカニクスもアパートメントに用意しているが、詳細は実際にプレイヤーの目で確認してほしい。
  • プレイヤーのヘルス回復について。本作では食べ物や薬物吸引などの消費アイテムでヘルスの回復を図る。これらヒーリングアイテムにはその場で回復する即効性のあるもの、より時間をかけてゆっくりと回復していくもの、もしくは特定の環境下で効果を発揮するものなど様々。また実用的なサイバーウェアの中にはヘルス回復可能なものもあるだろう。
  • 本作の車の挙動はシミュレータレベルに比肩するものではない。ただし少なくともGTAシリーズよりは現実的なものを目指している。
  • 本作では昼夜サイクルがゲームプレイに影響を及ぼすことも珍しくない。例えばそのクエストを夜に行えば、昼に比べて警備が緩くなっている可能性があるので、潜入の際には有利だろう。またそのクエストがどの時間帯に行われたかによってストーリーシーンに変化が生じることもある。
  • 本作の難易度設定について。ただ単に敵が強い/固いというだけではなく、各難易度ごとにできるだけ多くの違いをプレイヤーに提供したいと考えてはいるが、本作の規模を鑑みるとこれを実現するのは容易なことではない。そのため現時点ではまだ何も約束できない、とのこと。
    • その後のShavodの補足として:正確にいうと「難易度の違いは一般的な敵の強さ/固さ以外にもあるか?」というのが開発陣に対する質問。これに対する回答として「できるだけ難易度ごとの違いを用意したい」。具体的な違いは言及しておらず、ストーリーモードのようなものが存在するかどうかも明らかにしなかった。また敵のAIに関しては「直近のDeep Dive ビデオは6ヶ月以上前のビルドなので、今はもっと改善しているし更に良くなると思う」とのこと。
  • オープンワールドの境界について。本作もTW3と同様の扱いをとっている。つまりプレイヤーがそこに近づけば「これ以上進めません」等の案内が出て強制的に戻される、といった具合。
  • サイバーパンク2077の警察はちょっとした犯罪にいちいち反応するようなことはない。例えば街中で誰かと乱闘騒ぎになっても、その手の諍いはナイトシティでは日常茶飯事なので(警察も)基本スルーである。しかし、銃を抜いたり通行人に発砲したり、人混みの中を車で暴走するなどの危険行為をやらかせば、プレイヤーにけじめをつけさせようと彼らも黙っていない。
  • 本作で用いられているダイナミックウェザーがゲームプレイに影響を与えることはないが、周りの人々はこれに反応を示す。雨が降ってきたら傘を取り出すし、傘を持っていなければ雨宿りに走る、といった具合。
  • プレイヤーはゲーム中で色々なものをクラフトできる(服やサイバーウェアは除く)。ただし服やサイバーウェアに関しても、これに付随するモディフィケーションをクラフトすることは可能なので、スタッツを上昇させたり見た目の変更を(一部)図ることはできる。
  • 本作のミニゲームの一つ「カーレース」はよくある従来の「ガチレース」というよりも、愛車の最高スピードを競うような、サイバーパンク味にあふれた要素を併せ持つ。
  • ゲーム中にプレイヤーがサイバーペットを飼うことが可能かどうか…これについて(Shavod曰く)開発陣は何か企んでそうではあるが、具体的な回答は得られなかった、とのこと。なおここで言及されていたのは(デモで登場していた蜘蛛型の)フラットヘッドのことではなく、もっと別な何かを示唆していた模様。
    • ちなみにフラットヘッドはテッキーが利用可能なツールの一つ。特定のシチュエーションではとても便利。
  • 本作ではおそらく¾程度の環境破壊が可能だろう。ただし一つの区画をまるまる破壊するようなことはもちろん無理。
  • 開発陣の目標として、本作に用意された全てのプレイスタイルに均等の価値を持たせようとした(特定のプレイスタイルが上位に来ないように調整を心がけた)。

アニメーション
  • 本作では全てのメジャーキャラクターに個々のユニークなアニメーション(歩行、会話、戦闘など)を用意している。
  • ゲームにおいてカットシーンやダイアログをカットするのはとてもシンプルな機能といえるが、本作でこれを実現するのは容易なことではなかった。(一人称視点がメインの)本作はTW3のような従来のカットシーンを基本構造に取り入れておらず、そのイベントの経験を損なうことなく、(必要であればプレイヤーの任意で)カットシーンだけを飛ばすことができない。そのため開発陣は10の異なるプロトタイプを用意するなどして、この問題に対処すべく開発にあたった。結果的に彼らも満足できるとてもクールな対処法を見つけたが、詳細は是非プレイヤーのみなさんが実際にその目で確かめてほしい。
  • 本作におけるセックスシーン描写のために、開発陣は数多くのモーションキャプチャを実施した。その量はみなに満足してもらえるだろうし、どうせ一人称視点だからといってシーンまるごとスキップしてしまうようなユーザーにも納得してもらえるデキに仕上がっていると思う。

サイバーウェア
  • サイバーウェアをインストールする際、リパードクを利用する必要があるものもあるが、その場でプレイヤー自身がインストールできるものもある。例えばマンティスブレードをインストールしたいならリパードクを訪れるしかないが、その後別のブレードに交換するのは自分でできる。
  • 本作にはSandevistan()なアップグレードも存在する。これによってDeep Dive ビデオにも登場したギャング「アニマルズ」のような素早い動きが可能となり、周りの動きが全てスローになる(相手も同様に素早ければ、スローではなく通常の動きに置き換わる)。ただしアニメーションチームにとって、この「スローモーション中に相手のスローな動きを通常の速さに置換する」というのは技術的に非常に困難なチャレンジであるのだが、彼らは何とかしてこれを実現したいと開発に励んでいる。
    • 【訳注】Sandevistan:原作サイバーパンク2020に登場するサイバーウェアは主に10のカテゴリーに分かれており(参考ツイート/)、その一つにNeuralwareと呼ばれるものがある。これは「身体強化を目的に神経系とダイレクトに接続するプロセッサー」のことで、48分ゲームプレイデモに登場する反射神経プースター「ケレツニコフ」もその一つ。Sandevistan(別名Speedware)とはこのNeuralwareに属するサイバーウェアの一種で、ケレツニコフとは違いプレイヤーの任意にブースト可変を行える。ちなみに2020の設定ではジョニー・シルヴァーハンドもこのSandevistanブースターを装備していた。なおNeuralwareに関する詳細は他にWikia等を参照のこと。
  • ゲーム開始時のVはすでに基本的なオーギュメントを施している。翻訳機能もその一つだが、ゲーム開始当初はナイトシティで一般的な言語(スペイン語や日本語など)しか翻訳できない。クレオール語のようなもっとマイノリティな言語翻訳を可能にするためには、適切な(おそらくKiroshi製の)アップグレードを購入する必要がある。

その他
  • (PC版の)Modサポートについて。ゲーム内ツールを追加したい意思はあるが、これに関する何らかの発表をできる段階にはまだ至っていない。
  • 「Chippin’ In」の旧バージョン()を本作で聴けるか、もしくはサウンドトラックに収録されることはあるか - これに対する回答として….開発陣はできるだけ多くの人々に喜んでもらえるように対処したいと考えてはいるが、まだ明確な回答はできないとのこと。なお本作のゲーム内ミュージックについては、もう少し詳しい情報を近い内にお届けできるだろう。
    • 【訳注】2019年にRefusedによる「Chippin’ In」が発表され、2018年の48分ゲームプレイデモで使われていた以前の「Chippin’ In」がボツになったという話を受けて、コミュニティ内では「以前のやつも良かったのに!」という意見が少なからずあった:関連スレッド(Chippin In - no old version planned
  • サイバーパンク2077に登場するNPCの多様性については、前作TW3をはるかに凌駕したものになっている。ただし(開発における)今後の可能性として、用意した尋常ではない数のユニークモデルを全て実装するのは難しいかもしれない。これはメモリ制限によるものなので何らかの妥協を強いられる可能性もあるが、パフォーマンスを落とさずに可能な限り多様なNPCをゲーム内に登場させられるよう開発に励んでいる。
  • 本作のレイトレーシングは光源処理だけではなく、音響処理(音の広がり方)にも利用されている。例えばキャラクターの声がどのように聞こえるか、相手のポジションや距離、もしくは障害があるかないかなどによって変化が生じる。もちろんこのようなダイナミックシステムを実現するのは容易いことではないが、その効果は抜群。
  • 原作サイバーパンクシリーズの原作者「マイク・ポンスミス」氏との関係、また彼がもたらすガイダンスとプロジェクトにおける情熱、これについて開発陣は改めて強調した。開発期間中、彼ら(開発陣)にとって最も印象的で勇気付けられた瞬間というのが、ナイトシティを初めてマイクさんにお披露目した時の彼のリアクションだった。これによって原作シリーズのDNAを汲む作品として2077の開発方針が正しかったと確信でき、その後の開発もより活力をもって臨むことができた。
  • ナイトシティをデザインするにあたって、当然ではあるが原作の2020…だけではなく、他にLAとサンフランシスコも参考にしている(ナイトシティはLAとサンフランシスコの中間に位置する架空都市)。
 
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